ロコンド2019年度第2四半期決算レビュー

ロコンドが、10月15日に第2四半期の決算発表をしたので内容をレビューしたいと思います。

結構、トリッキーなことをして、数字をすごくわかりにくくしていると思います。なるべく、紐解いてみたいと思います。

1. まずは、発表された数字ベースで、Q2をQ1の数字と比較してみます。

  • 以下全ての数字を Q1 ⇒ Q2 として比較します
  • 連結取扱高: 48億円 ⇒ 42.2億円(▲5.8億円)
  • 子会社取扱高: 6.8億円 ⇒ 2.7億円(▲4.1億円)
  • 単体取扱高: 41.2億円 ⇒ 39.5億円(▲1.7億円)(YOY:36% ⇒ 24%)
  • Locondo.jp: 25.9億円 ⇒ 27.2億円(+1.3億円)(YOY:28% ⇒ 27%)
  • ロコモール: 5.9億円 ⇒ 5.4億円(▲0.5億円)(YOY:26% ⇒ 21%)
  • BOEM事業: 3.5億円 ⇒ 3.7億円(+0.2億円)(YOY:14% ⇒ 3%)
  • ロコチョク: 5.9億円 ⇒ 3.1億円(▲2.8億円)(YOY:165% ⇒ 52%)

こう見ると、Q1⇒Q2は単体ベースで▲1.7億円、YOYも全事業が成長鈍化になっています。

まあ、Q1は3~5月、Q2は6~8月で夏物は単価が低いので、金額ベースで下がるのは仕方ないとしても、YOYまで下がるのは明確な成長鈍化です。100歩譲って、TVCMをQ1は3.6億円、Q2は1.5億円と減らしたので、その影響が出たのだとしましょう。

ところが、トリッキーと書いたのは、上記の数字の比較では連結取扱高の落ち込みが考慮されていないからです。次にこれを紐解いてみたいと思います。

2. 連結取扱高と単体取扱高の差分=子会社取扱高は、何に起因しているのか?

  • ロコンドが連結取扱高を記載し始めたのは、2018年度のQ3からです。以下のように推移してきています。
  • 2018年度Q3: 連結40.7億円、単体38億円(差分2.7億円)
  • 2018年度Q4: 連結38.2億円、単体35.2億円(差分3.0億円)
  • 2019年度Q1: 連結48.0億円、単体41.2億円(差分6.8億円)
  • 2019年度Q2: 連結42.2億円、単体39.5億円(差分2.7億円)

Q3の差分である2.7億円について

  • みすずの買収が2018年10月1日ですので、Q3の差分の2.7億円はみすずの売上寄与だと思います。
  • Q4もほぼ同額です。だいたい月間1億円程度がみすずの売上のようです。

2019年度のQ1の差分6.8億円について

  • みすずだけであれば3.0億円規模のはずが、6.8億円まで拡大しています。何が起きたのか?
  • これは、3月29日にモバコレを子会社化しているので、この分が上乗せされたと思われます。
  • モバコレの4月と5月の2か月分の売上が約3.8億円あると思われるので月間2億円弱、年間で20~25億円になります。
    • モバコレの2018年度の売上高が22億円なので、売上規模としてはばっちりです。

2019年度のQ2の差分2.7億円について

  • 差分がまた元に戻っています。なぜか?
  • モバコレを子会社から本体に吸収合併しています。これが6月1日付けなので、ちょうどQ2からモバコレは本体のLocondo.jpに統合すると発表されています。
  • このため、連結と単体の差分が、また元のみすずの売上規模に戻ったのだと思います。

だとすると、Q2のLocondo.jpにはモバコレの売上が3ヶ月分=5~6億円ほどは上乗せされているはずです。夏で単価低いとして5億円くらいでしょうか、、。

3. モバコレの連結⇒単体への吸収合併効果を補正すると実態はどうなっているのか?

  • 連結取扱高: 48億円 ⇒ 42.2億円(▲5.8億円)
  • 子会社取扱高: 6.8億円 ⇒ 7.7億円+0.9億円:みずす2.7億円、モバコレ5.0億円と仮定した数字
  • 単体取扱高: 41.2億円 ⇒ 34.5億円(▲6.7億円)(YOY:36% ⇒ 9%)
  • Locondo.jp: 25.9億円 ⇒ 22.2億円(▲3.7億円)(YOY:28% ⇒ 3%)
  • ロコモール: 5.9億円 ⇒ 5.4億円(▲0.5億円)(YOY:26% ⇒ 21%)
  • BOEM事業: 3.5億円 ⇒ 3.7億円(+0.2億円)(YOY:14% ⇒ 3%)
  • ロコチョク: 5.9億円 ⇒ 3.1億円(▲2.8億円)(YOY:165% ⇒ 52%)

残念ながら、Locondo.jpはモバコレを除くと、実質ほとんど伸びていない状況だと思います。

4. ロコンドの現状の成長はどうなっているのか?

  • そもそも、2018年度Q2の取扱高が、31.8億円でした。
  • これに、みすずとモバコレを買収したことで、月間3億円弱、Q2の3ヶ月間では合計8億円程度は上乗せされているので、YOYは買収により+25%ほど底上げされています。
  • 一方で、今回のQ2は連結ベースで見るとYOY+33%なので、ロコンドは買収を除いたオーガニックな成長は+8%程度だと思われます。

TVCMの量を減らしたことで、Locondo.jpの成長率が30%弱から、一桁まで落ちたのは大きな誤算だったと思いますが、、。

5. 今後の成長はどうなるのか?

  • 以前から何度も決算説明会資料に出ていますが、結局、取扱ブランド数/商品数が増えないことには取扱高は増えそうにありません
  • したがって、鍵を握るのは、BOEMとロコチョクになります。
  • 特にロコチョクがQ1では飛躍的な伸びを見せていたのに、Q2で鈍化したのが個人的には一番気になります。
  • これについては、説明会Q&A集にも理由も何も載っていません、、。

しばらくは、Paypayモールあたりでとりあえずの数字を稼ぎつつ、なんとかBOEMとロコチョク拡大でファンダメンタルな成長を続けて、それがlocondo.jpの成長にも波及するまで、耐え凌ぐ感じになるかと思います。

あとは、またM&Aを模索しているかと思います。みすずとモバコレの例を見れば、この2つを合わせてYOY+25%を1年間は約束してくれているので、同規模のものを買収できれば、最低でもYOY+10~20%を底上げしてくれるので、これも中計の数字達成にはもう必須となってくるでしょう。

6. 現状の株価は割安か?割高か?

  • 現状の実力値で見ると、TVCMを止めると、成長率は0~10%程度、営業利益0億円という感じです。
  • 営業利益ベースからは、時価総額を出せません、、。
  • 抱えている顧客基盤、取扱ブランド数、ファッション領域におけるクラウド技術でのプラットフォーム、あたりの資産が現実的な価値だと思われ、これに金額をつけるのは難しいところです。
  • 妥当に見て、現状だと50~100億円未満の時価総額がせいぜいでしょう。
  • 今持っている資産・技術を使って、今後利益を生み出せるのか?の見極めが今後半年、1年で問われることだと思います。

現時点だと利益ベースのバリュエーションはできないので、しばらく株価は思惑でしか動かないと思います、、。すなわち、どうとでもなりえるかと、、。


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