
ロコンドが2019年2月期の通期の決算を発表しました。株価の妥当性含めてレビューしてみたいと思います。
1.まず基本的な数字はどうだったのか?
- 取扱高: 95億円⇒141億円(+48%)
- 売上高: 40億円⇒67億円(+69%)
- 粗利: 33億円⇒52億円(+57%)
- 広告費用前営業利益: 9.3億円⇒14.4億円(+55%)
- 広告費用: 6億円⇒24億円
- 営業利益: 3.3億円⇒▲10億円
仮に今すぐ広告を以前の水準に戻したとしたら、営業利益+5億円というところです。
だとすると純利益で3.5億円、今の時価総額が140億円なので、PER40倍で評価されているイメージです。まあ、ある意味妥当なのでしょうね。
2.この先の成長をどう考えるか?
- アクティブユーザー数は順調に増えています
- 2017Q1: 26万人
- 2017Q2: 28万人
- 2017Q3: 29万人
- 2017Q4: 30万人
- 2018Q1: 33万人(TVCM開始)
- 2018Q2: 39万人
- 2018Q3: 44万人
- 2018Q4: 50万人
- 広告投資を続けていけば、まだまだ増えると思います。
- 年間購入金額はフラットで、17500円程度
- 出店ブランド数は、伸びが弱いです
- 2017Q1: 1872
- 2017Q2: 1878
- 2017Q3: 1907
- 2017Q4: 1926
- 2018Q1: 2097
- 2018Q2: 2126
- 2018Q3: 2167
- 2018Q4: 2193
- これを何とか非連続に改善して欲しいところです。
アクティブユーザーが今後も四半期ベースで5万人増えると仮定すれば、1年後には70万人。1.4倍の取扱高になるので、91億円の取扱高を踏まえると36億円程度の取扱高の伸びが見込めます。これは、ちょうど2020年2月期で見込んでいる成長幅そのものです。
2020年2月期の取扱高225億円のために、他の分野の取扱高の伸びも検証してみます。
- ロコモール:
- 17年度:17億円
- 18年度:19.3億円
- 19年度:23億円
- BOEM
- 17年度:10億円
- 18年度:13.6億円
- 19年度:20億円
- LOCOCHOC
- 17年度:11億円、
- 18年度:11億円
- 19年度:22億円
- 其の他
- 17年度:1億円
- 18年度:6億円
- 19年度:10億円
怪しいのは、ロコモールで▲2億円、LOCOCHOC▲5億円というところでしょうか?▲7億円くらい下振れする可能性ありです。
ですが、それでも218億円の取扱高になりますし、7億円くらいならなんらかの手段で全然巻いてくるでしょう。225億円は十分達成可能と考えられます。
3.今の株価は割安なのか?割高なのか?
先ほど、純利益3.5億円、PER40倍で140億円なので、ある意味妥当だという見方をしました。今度は別の見方をしてみます。
1年前の事業の状態と株価と今の状態を比較するとどう見える化?を調べてみました。
- 取扱高95億円、うちロコンド.jpが56億円 ⇒ 取扱高141億円、うちロコンドが91億円
- 売上高40億円 ⇒ 67億円
- 営業利益+3億円 ⇒ ▲10億円
- 資産を見ると、
- 現預金29億円 ⇒ 27億円
- 投資有価証券3億円 ⇒ 5億円
- 借入金0億円 ⇒ ▲10億円
- 株主資本35億円 ⇒ 31億円
- 時価総額で、110~120億円 ⇒ 140億円
現預金はほとんど減っていませんが、借入金が10億円増えています。株主資本は▲4億円減っています。剰余金を食ったからでしょう。
要は10億円の現預金を使って減らしてしまったが、その結果として、取扱高46億円、売上27億円を増やしたと見れると思います。
規模拡大による利益率向上は現時点ではほとんど起きていないので、シンプルに10億円投資して、事業規模が1.5倍になったという感じです。
だとすると、時価総額も150~160億円というところでしょうか、、。うーん、やはり、今の株価はまあまあ妥当ですね、、。
次の決算発表で株価は大きく動くと思います。取扱高225億円の達成可能性がかなり見えてくると思うので。
仮に225億円が見えてくれば、営業利益11億円、純利7.5億円、PER40倍で、時価総額300億円くらいに跳ねると思います。株価で、2700円というところでしょうか? あと3ヶ月~6ヶ月の数字次第で、株価2倍になる可能性は十分あります。引き続きホールドしていきたいと思います。
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