グラフテックインターナショナルの第3四半期の決算が、11月2日の金曜日に発表されます。
今日は、事前にグラフテックの価格戦略について再度レビューしてみました。
1.グラフテックは、中長期での固定価格の販売戦略を採用
- 契約期間は3~5年、平均4年以上
- 販売価格は固定で、1トン当たり9700ドル=110万円くらい
- 既に、62億ドル分を契約済み
- 毎年の販売量の60~70%をこの長期固定契約で締結済み
2.東海カーボンの原料価格スライド方式とは似て非なるものなのか?
- 東海カーボンの新料金体系は、利幅を固定させるものです。
- 原料価格が高くなれば、それに利幅を固定額/固定比率の載せて販売価格を決定する
- なので、東海カーボンは必ず一定額の儲けを確保することができる
これが固定額載せるのか?固定比率載せるのか?によって、結構違いがありますが、、。そこはまだわかりません。
3.もしグラフテックが、販売価格を本当に固定しているなら、これはとてもダメな戦略な気がします。
- なぜなら、ニードルコークスがものすごく高くなったら、もう利幅がないからです。
- グラフテックはニードルコークスの60~70%を内製しています。
- なので、ニードルコークスの外部価格にはそこまで大きく影響は受けません。
- 但し、本来はニードルコークス自体でも大もうけできたところを、それを原材料として黒鉛電極を作り、しかもそこには原料価格の上昇分を載せること無しに固定価格で販売すれば、機会損失が半端ない気がします。
黒鉛電極の価格は確かに2020年以降下がりそうですが、それでもニードルコークスが高くなれば、利幅は減っても価格自体は10000ドルを超え続けるかもしれません。この時にグラフテックは黒鉛電極でも機会損失を被り、更にニードルコークスでも機会損失を被るので、とても下手なビジネスのやり方を実践したことになります。
詳細な契約がわからないので、ただの想像ですが、、。
今週末のグラフテックインターナショナルの決算発表で、上記に関しても情報を探してみようと思います。
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